★《控訴しない方針》“池袋暴走”飯塚幸三被告90歳に起きたこと 街宣車、脅迫状、爆破予告…
東京・池袋で飯塚被告が運転する車が暴走し、松永真菜さん(当時31)と長女・莉子ちゃん(同3)が死亡、9人が重軽傷を負ったのは2019年4月。東京地裁はブレーキとアクセルを踏み間違えたと過失を認定、禁錮5年(求刑・禁錮7年)の実刑判決が言い渡された。
旧通産省の工業技術院長を務めた飯塚被告は「逃亡や証拠隠滅の恐れがない」ことを理由に逮捕されず、在宅起訴のまま捜査や審理が進んだ。このため「上級国民は特別扱いか」などと批判が噴出。住居である都内マンションの住民が語る。
飯塚被告は事故後、「アクセルから足を離したが、ペダルが戻らなかった」、「安全な車を開発するように、メーカーの方に心がけていただきたい」と発言。無罪を主張し続けたため、さらに世間の怒りを買った。
「公判などの節目のたびに、マンションの前に街宣車が何度もやって来て、『罪を認めろー!!』『反省しろー!!』と大音量で叫んでいました」(近隣住民)
「自宅には脅迫状などが届き、マンションへの『爆破予告』もありました。近隣の住民に迷惑がかかるため、警察にも相談したとのこと。飯塚さん本人も精神的なストレスをかなり受けていたようです」
こうした状況に、飯塚被告の家族は「正直、逮捕してもらいたかった。早く拘束された方が命の心配もない」と話しているという。
公判での受け答えはしっかりしているものの、体力の衰えが著しく進行しているという飯塚被告。7月中旬に被害者遺族の意見陳述が行われた際には、後ろから見ると眠りこけているように姿勢が崩れ、傍聴席から「寝てんじゃねえよ!」と罵声が飛ぶ場面もあった。
事故で妻子を失った松永拓也さん(35)は判決後の週末、墓前に報告に行ったという。松永さんが語る。
「本当に反省しているかどうかは被告にしかわからないことです。これだけ科学的な証拠も積みあがっているのですから、自身の罪と向き合ってもらいたい。社会的制裁が減刑の理由になるのは望まない形です。遺族としては、ただただ、しっかり罪を償ってほしい」
文春オンライン
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